9月5日 デュアル実習アウトプット

 本校では3年生の選択授業で「企業と学校での同時並行的な学び」である『デュアル実習』を行っております。この授業の目的は、様々な業種の実際に触れ(ホンモノの学び)、「勤労観」を養い、広く「社会人力」「コミュニケーション力」を身に着けた一人前の社会人を育成することを目指すものです。
 本日3限目に、6回のデュアル実習を終えた生徒3人が、「アウトプット」、つまり企業実習の報告に私のところに来てくれました。
 
 まず一人目の生徒は、就職で建設会社に応募することが決まっているのですが、今実習しているのは某大手の電子部品メーカー。コマーシャルもやっている誰もが知っている会社で実習しています。そこでは、少しでもミスをすると皆に迷惑をかけてしまう大きなミスにつながってしまう。一人一人の業務がとても責任の重いものだということを実感したといいました。また、会社内の初めての人との接し方、コミュニケーションの取り方などから、社会人としての人との付き合い方やかかわり方を学んだと話してくれました。本人は別の職種への就職を選びましたが、この会社で自分の適性や、社会に出ていくにあたってのものの見方や価値観に、大きな刺激を受けてとっても良かったです、と話してくれました。希望する会社にきっと合格していい仕事するんだろうなと思いました。

 二人目の生徒は、保育士を目指し、保育園での実習を希望しました。実際に経験してみて、自分の考えの甘さに気づかされたといいます。保育園では、園児と遊ぶ、ということが仕事で、子供が好きな自分にはとても適性があると思っていたが、園児たちに物事を教えることや、保護者のことや園全体のことなど広く様々なことに目を配らないといけないということを知りました、と。親になっても一緒だが、子供は助けるだけじゃダメ、なぜそれが必要なのか、どうしてそれがだめなのか、しっかり教えてあげなければいけない。これから先のことを考え、勉強だけじゃダメ。人間性が大切だ。大学に進学して視野を広げたい、と力強く話してくれました。とてもしっかりした生徒で、いい学びができているなとうれしく思いました。

 三人目の生徒は、将来は看護師として地域医療に関わりたい、という希望を持っています。この実習では敬老園で経験を積んでいます。敬老園では認知症のお年寄りのお世話をしているそうで、最初はとても戸惑いがあったけれど、6回目になってやっとどう打ち解けていけばいいのかわかってきたといいます。すごいなと思ったのは、何回も同じことを聞かれても、絶対に対応を変えない、と胸を張って言ったことです。30秒に一度同じことを聞かれるそうですが、どうしたら安心させてあげられれるか、真剣に考えるそうです。してあげた時に、ありがとうと言われることがとてもうれしい。とても素晴らしい経験をしているという実感を持てていると言っていました。すごく表現力がある生徒ですが、もっともっとスキルを上げたいと言っていました。

 いやあ、3人ともしっかり学んできているなと感心しました。仕事のこと、自分のこと、この実習のこと客観的にとらえていて、ちゃんと分析もできています。短い時間の面談でしたが、この実習から得られたことは大きく、この先の自分の人生にしっかり生かしてくれると確信しました。この先の実習もしっかり頑張ってほしいと思います。9月5日 デュアル実習アウトプット



2022年09月05日 Posted by坂口 健之 at 19:23 │Comments(0)

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